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ブログ 2019.6.3 【近江かわら版vol.3】ヴォーリズ学園・近江兄弟社高校で創造的おもてなし講座スタート!

こんにちは!今回から近江かわら版をお届けする、UDS滋賀オフィスの寺尾講平です!
私は生まれも育ちも神奈川県ですが、現在ローカル事業開発室という、地域のまちづくりを専門に手がける部署にいます。入社して5ヶ月ですが滋賀オフィスのある近江八幡市に通ううち、滋賀の魅力とポテンシャルに取りつかれ、自ら志願。ついに常駐できることとなりました。6月から晴れて近江八幡市民です。(やったー!)
UDSが滋賀県で、近江八幡でやっていることを発信していきたいと思います。よろしくお願いします!

さて、私の投稿第一弾は「ヴォーリズ学園・近江兄弟社高校での講座」をお伝えします。
講座のきっかけは昨年近江八幡オフィスで主催したフューチャーセンターワークショップに、こちらの学校の先生が参加されたご縁からです。

フューチャーセンターワークショップの様子
フューチャーセンターワークショップの様子

UDSが出版にした書籍「おもてなしデザイン・パターン」に興味を持っていただき、高校生たちにリアルなツアーガイド体験をさせたいというオファーをいただきました。

おもてなしデザイン・パターンとは?

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Amazonからご購入いただけます

おもてなしデザイン・パターン」とは、おもてなしをする上での思考・行動パターンを言語化したものですが、特徴としては、「お客様は神様です」のように、それを聞いても全く行動イメージがわかないほど抽象的ではなく、「ハンバーガーとセットでポテトはいかがですか」と言動を規定するようなマニュアルでもない、ちょうど、真ん中ぐらいの抽象度にパターンは位置づけられます。

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このようなカードを使ってのおもてなしについて考えるワークショップも開催しています。

・ウチはサービス業なんだけど社員のおもてなしへの意識が低くて、、、

・商店街全体で外国人観光客を誘致したいんだけどおもてなしって何からすればいいの?
などなどでお困りの方がいらっしゃいましたらお声がけください。日本全国どこでも飛んでいきます!

今回はそんなパターンをベースにしています。

5月よりヴォーリズ学園・近江兄弟社高校での講座がスタート!

この授業、課外授業な上に生徒さんの自由意志で行われる講座ですが、なんと23名もの生徒さんにご応募いただきました!
先生も「数人だったらどうしよう・・・」と不安だったそうですが、おもてなしへの関心の高さが伺えます。

内容は「おもてなしデザイン・パターン」の中で語られる「創造的おもてなし」をテーマに、今後の日本の産業を語る上で外せないインバウンド向けに高校生たちと一緒に近江八幡のツアー造成をし実際に外国人向けにガイドをする、という企画体験型講座です。

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ヴォーリズ学園・近江兄弟社高校とはメンソレータムの事業家であり、建築家でもあるヴォーリズさん創設の学校です。

講座の初回、まずは生徒さんたちに「この講座で得たいこと」というテーマで軽くディスカッションをしてもらい目的意識を高めました。

その後は、UDS中川より人口減少や地方消滅などをリアルなデータで共有。

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なんとなくニュースなどで聞いてはいるものの、リアルなデータで共有されることにより生徒さんたちの危機感が教室内にもじわりじわり。

ただ、中川が伝えたいのは「このようなネガティブな状況だからこそ、どのような解釈を加えてポジティブに考えていけるかで人生や仕事は楽しくなる」ということです。

そんな日本の現状に対する処方箋の一つが「インバウンド」。
UDSはホテルの運営もしていますが、インバウンドのお客様の比率は日に日に増すばかりです。

「6つの帽子」メソッドを使ったワークショップ

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聞いてばかりいても退屈なので、ここでワークショップをしてもらいます。

これからの授業は基本的に生徒さんたちの話し合いで企画を進めるので、議論がしやすいように「6つの帽子」というメソッドを使っていきます。

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通常、議論をしているとどうしても「偏り」が生じてしまいます。

同質的な人たちで議論していると、論理的な視点ばかり、非現実的すぎるアイディアばかり、あるいは声の大きい人だけが発言するなど、、、恐らくどの組織でもあることだと思います。

「6つの帽子」は強制的に全員の、または一人ひとりの思考モードを限定して多様な観点から議論が出来るようにするものです。

「インバウンド」「ネット社会」「人口減少」をテーマに、各班で思考モードとテーマを回して多様な意見を出していきます。

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例えば「人口減少」を黄色の帽子でポジティブに捉えた生徒さんは「人口が減れば排出される二酸化炭素が減って、酸素が増えて空気が美味しくなるんじゃ?」

それに対して黒い帽子の子はネガティブに「となると酸素が増えすぎて何か別の問題が起こるんじゃ?」と返し、緑の帽子の子はクリエイティブに「酸素を適正量に持っていく装置が発明されればビジネスチャンス?」などどんどん話が繋がっていきました。

第一回目ということもあってまだ教室の空気はまだ固さもあったのですが、これからこの生徒さんたちがどのような変化を遂げるか?どんなツアーを作るのか?そして、ガイド体験は無事成功するのか?

ご期待ください!