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ブログ 2019.7.11 慶應大学・インドネシア大学のみなさんと一緒に「10年後の理想のジャカルタのまち」について考えました

先日、「国際社会で活躍する人材の輩出」を目指す「慶應義塾大学国際関係会」の学生さんたちとご一緒し、インドネシア大学の学生のみなさんに向けて、UDSの事業内容や取り組みについてお話ししました。

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「慶應義塾大学国際関係会」は、慶應大学の学生へ国際交流を斡旋することを目的に、65年前に設立された団体で、大学公認の福利厚生機関です。近年では、スタンフォード大学や北京大学などとも連携し、国外から様々な学生さんを日本に迎え、異文化交流などを行なっています。

今回お迎えしたのは、インドネシアの中で1位、2位を争うとも言われている、インドネシア大学の7名の学生さんたち。

両国の文化や考え方の違いなど、お互いを理解して未来に生かしていくことを目的とした10日間のプログラムのなかの一つで、まちづくりを行う会社として、同団体の学生さんからUDSにお声がけをいただきました。

海外でも積極的に事業展開を進めているUDSとしては、インドネシアの今について知る貴重な機会として、また「まちづくり」に興味のある学生さんたちにUDSのことを知っていただくよい機会として、さらに、これから世界を舞台に活躍していく若い方たちの少しでもお役に立てれば、ということで、若手社員でお迎えさせていただきました。

今回は、当日の様子をダイジェストでお伝えします。

企画・設計・運営一体でまちづくりに取り組む

今回、日本とインドネシアの学生さんたちにお集まりいただいたのはリラックス食堂 原宿

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普段はUDS原宿オフィスの社食として、また同時に、まちに開いた食堂として運営しているこの場所。

社内・社外を問わずに打ち合わせが行なわれていたり、その隣では近隣のママさん同士でお茶をされていたりと、様々な使われ方をしています。

これまでにも、UDSの社風を伝えるリラックスBARの開催などイベントでの活用もしてきており、今回も、UDSの雰囲気をお伝えするためにこの場所での開催としました。

リラックスBARの様子
リラックスBARの様子

はじめに、渥美よりUDSの事業内容や考え方についてご紹介。

もともとは設計事務所として住宅の設計からスタートしたUDSですが、今後の人口減少などを見据えると、他の設計事務所と差別化する必要がありました。また、エンドユーザーによりよいものを提供することを考えると、つくって終わりではなく、それを実際に運営していくことで提供できる価値や、そこから得られるお客様の声をつぎの案件に活かすことで提供できる価値もあるのではないか、ということが見えるようになっていきました。そこで「企画」や「運営」の要素を加えていき、現在のような「企画・設計・運営一体」というかたちをつくってきました。日本国内でも、世界でも、そのような会社は決して多くありません。

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UDSは、このようにしてつくり上げてきた「企画・設計・運営一体」の強みを活かして、まちづくりに取り組んでいます。まちづくりには、そこで暮らす住民のみなさんを巻き込み、主体的に関わっていただくことが不可欠です。UDSでは、2014年から慶應SFCの井庭研究室と共同研究を行い、井庭教授が編み出した「フューチャー・ランゲージ」という方法論をプロジェクトの企画の際に取り入れて、そのまちに実際に住む人がアイデアを自由に出し合いまとめあげるワークショップを行なってきました。

現状の課題や問題点から発想するのではなく、理想の未来を思い描くことで共通の未来認識をつくっていくこの手法。現在の延長上にある未来像を超える、新しく斬新なアイデアを、参加者みんなでつくり上げていくことのできるやり方です。

今回の会は、当初から、こちらから一方的にお話しするのではなく、UDSのプロジェクトへの取り組み方を、実際に体験していただければと考えていました。そこで、今回はその「フューチャー・ランゲージ・ワークショップ」を、UDSとしても初の試みとなる完全英語版で体験してもらうことにしました!

「10年後の、理想のジャカルタのまち」とは?

この日の参加者は、インドネシア大学から7名と、慶應大学から10名、そこのにUDSの社員4名も加わった計21名。

3つのチームに分かれて、10年後の、理想のジャカルタのまち」をテーマに「フューチャー・ランゲージ・ワークショップ」を行ないました。

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「フューチャー・ランゲージ・ワークショップ」の一つの特徴が、はじめに「理想」について徹底的にブレインストーミングをするということ。そのときに、現状の課題や問題点から発想するのはNGというのがルールです。

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ついつい問題点を口にしていまい、他のメンバーに軌道修正をしてもらう場面も…

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理想について出し切ったあとは、課題を出し、その解決策を出します。

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最後に「理想 - 課題- 解決策」の一つのまとまりを一言で言い当てます。それが「フューチャー・ワード」であり、未来を表す言葉になります。

今回は、たとえば「JASMO」というフューチャーワードが出てきました。「渋滞が多発し、電車やバスでそれぞれ支払い方法が異なる」という課題に対し、「ジャカルタ版の交通系ICカードをつくる」という解決策を講じることで「電車やバスでの移動がスムーズにできる」という理想像に近づく、という意味合いを、一言で言い当てると「JASMO」!楽しく、フラットに、未来の理想像や課題解決について議論する方法を体験してもらうことができました。

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ワークショップを通して、これからのインドネシアを担っていく若い世代のみなさんがどのようなことを感じ、考えているのか、リアルな課題感やまちの理想像を聞くことができました。

日本では人口減少が大きな問題であるのに対して、インドネシアでは人口増加が深刻な問題です。
問題の内容自体は真逆でも、何かの課題に対して「フューチャー・ランゲージ」のような手法を用いることで、ポジティブな未来像を描いていけることが改めて実感できたとてもよい機会となりました。

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UDSでは今後も、日本国内にとどまらず、企画・設計・運営一体の強みを活かして、グローバルに事業を展開していきます!