HOTEL LOCUSが"デザイン界におけるオスカー賞”とも言われ、世界的に最も権威のあるデザイン賞の一つiF Design Awardを受賞。ドイツ・ミュンヘンで行われた授賞式に、プロジェクトメンバーの中原、富山、蛯原、湯川が参加しました。
65年のデザインの歴史、iF design award
1953年に設立され今年66年目を迎えるiF design award。今年は世界52か国から6,375件のエントリーが集まり、受賞社総数は7分野、1,190社。20か国から異なる専門分野の審査員67名が3日間をかけて審査が行われました。
受賞作品:HOTEL LOCUS
今回ホテルインテリアデザイン部門でiF design awardを受賞したのは、2018年1月に沖縄・宮古島にオープンしたHOTEL LOCUS。島全体をリゾートとして捉え、島に点在する魅力をアクティビティを通して体験できる体験型リゾートの姿を目指しました。
UDSにとっては初めての離島でのプロジェクト。沖縄UDSの運営チームとも初めての取り組みとなり、企画段階から設計・運営チームと一緒に合宿を行なったり議論を重ねて、2018年1月の開業を迎えました。
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授賞式には、設計を担当した中原、富山、蛯原、湯川の4名が参加。それぞれHOTEL LOCUSに強い想いを持って取り組んだプロジェクトだけに受賞の喜びもひとしおです。参加の叶わなかった企画や運営メンバーの想いも受けて、この日を迎えました。
蛯原と湯川は新卒で入社してから、今回のプロジェクトでは沖縄に常駐してHOTEL LOCUSを作り上げてきました。慣れない土地で企画や運営メンバーともコミュニケーションを取りながらのホテルづくりは苦労もありましたが、それが宮古島で多くのお客様に届き、そしてこのような栄誉までいただくことができました。
2000人超、BMWワールドでの授賞式の様子
レッドカーペットに彩られた会場には2000人以上の受賞者が集まり、ゴールドアワードの授賞式やネットワーキングパーティーが開催されます。
授賞式では、今回のスペシャルプログラムとして、iF design award 65年の歴史の中で継続して受賞している世界的な7社が選出。BROUNやSIEMENSなど錚々たる面々がそのデザインの優れた継続性を讃えられました。また、新たに開設されたSocial Impact Prize(ソーシャルインパクト賞)では、世界72か国の社会活動から募られた優れたプロジェクトへiF design awardから合計5,000ユーロの活動資金が与えられます。この日はそのうち4つの活動が紹介されました。
デザイン性だけでなく、社会性やエコロジー、人間や社会とどのように関わるのか、がiF design award全体での価値観にもなっています。
授賞式では、全ての受賞会社・クライアントの名前がパネルに。UDSと沖縄UDSの名前もこちらに刻まれていました。
オフィシャルの撮影クルーによる写真撮影。
パーティーでは緊張も解け、リラックスムードに。
ヨーロッパでのアジアデザインの存在価値
今回のiF design awardでは、韓国や中国をはじめとしたアジアの国々の受賞が多く見られました。
ネットワーキングパーティーで出会った、ドイツのメディア関係者の方は「ここ最近、特に住宅やホテルのデザインでアジア、日本のデザインはトレンドになってきている。今までのように、欧米のものが一番!という価値観から、世界中の国々がそれぞれに持っているカルチャーの個性をうまく取り入れようとしている動きがあります」と話していました。
ドイツのまちでも、日本の雑貨や食器がライフスタイルショップにメインとして置かれていたり、ヘルシーな食としてフードコートに回転寿司屋さんが入っていたりと、日本のデザインや文化に少しずつ注目が集まっているように感じられました。
今回、宮古島という日本の離島のローカルの魅力を伝えるホテルプロジェクトがこのような世界的な賞を受賞できたことをとても誇りに感じています。私たちだけではとても成し得なかった今回の受賞。HOTEL LOCUSの関係者・パートナーの皆さま、そして宮古島の皆さま、本当にありがとうございます。
これからもUDSとして、地域の価値を高めさらに世界に発信できるようなプロジェクトを企画・設計・運営一体となり形にしていきます。