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Blog 2026.2.16 【登壇レポート】地域と共生するホテル運営
– ホテル カンラ 京都の実践事例

ホテル事業部の近藤直希が、京都市産業観光局 観光MICE推進室主催のセミナー「今考えたい、京都の魅力を活かした宿泊施設のカタチ」(2025年12月17日開催)に登壇し、宿泊施設と地域との関わりについてお話しさせていただきました。

京都生まれ京都育ちの近藤は昨年秋までホテル カンラ 京都の総支配人を、現在はホテル事業部のコミュニティ企画担当シニアマネージャーを務めています。同セミナーは京都市産業観光局観光 MICE 推進室の取り組み「コトノムスビ・プロジェクト」の活動として企画されたもので、近藤はパネルディスカッション登壇者のコーディネイトもさせていただきました。

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コトノムスビ・プロジェクト(宿泊施設等と連携した京都経済の域内循環促進事業)
市内の宿泊施設と京都が誇る伝統産業や食などの事業者を結び、京都ならではの魅力を生かした宿泊サービスの質の向上を図ることで、観光客の満足度を高めると共に、地域経済の好循環にもつなげる取り組み。

地域×ホテルの取り組み実例

セミナーは前半のレクチャーと後半のパネルディスカッションの二部構成での開催。
レクチャー部分では近藤からホテル カンラ 京都での地域との連携について、ホテルの小さな取り組みが、地域プレイヤーとの連携につながり、面的な取り組みになっていた事例などを紹介させていただきました。

コロナ禍で、今までレストランでお付き合いしていてほぼ毎日会っていたような生産者さんや配達してくれる方に会えなくなってしまいました。元気にしてはりますかって連絡したかったけど、用事もない中で連絡もしづらい、、。という中で連絡するきっかけになるような何かをやってみようと思って、ホームセンターで板を買ってきて台をつくって生産者さんから仕入れた野菜などを並べて「kanra petit marche〜元気したはりますか」をはじめました。

最初は外に出るのが少し怖いような気持ちもあってホテルの中でやってたんですが「誰もいないのになんで中でやってるんやろ」、と思ってちょっと外に出て敷地内のエントランス付近で開催するようになり。そうしたら近隣のお店の方から「うちも一緒にやりたい」と声をかけてくださったり、「一緒にやりませんか」という話をもらうようになりました。

このマルシェがきっかけで

  • 医療現場のみなさまへお弁当を届ける「弁当の底力」プロジェクト
  • https://uds-net.co.jp/en/blog/news-13022/

  • 食品残渣や廃棄作物の活用に取り組む「エシカルフードロスアライアンス」
  • 京都市初の市民緑地下プロジェクト「おひがしさん門前プロジェクト」
  • 地域リソースを使ったサステナブルな商品開発 音源付きCoolis
  • https://uds-net.co.jp/blog/blog-27297/

  • 7条通りより北、5条通りより南のエリアを盛り上げていくべく、地域の有識者の方にまちを案内していただき、そのインプットを各々の分野でアウトプットしていく「6.5条会」

などの取り組みにつながっていきました。

「kanra petit marche」は2020年9月から毎月1回ペースで開催し、最終的にはホテルを飛び出して東本願寺さん向かいの「おひがしさん広場」などにも出店。2025年まで合計60回開催しました。振り返ってみて近藤は以下のように話しました。

ホテルの中で小さくはじめたことがきっかけになって、地域の人たちと繋がり、その「点」がさらに連なって「面」へと広がっていきました。蝶の羽ばたきのようなほんの小さな風が、のちに大きなうねりとなっていく「バタフライエフェクト」という言葉がありますが、まさにその言葉の一端を感じるような事例だったと思います。

それぞれの地域にさまざまな課題があると思います。その解決に一緒に取り組んでいける存在にホテルがなっていくとホテルの存在価値が深まり、地域との関わりも変わってくるんじゃないかと思っています。

ohigashisan_slide | 当日発表資料より
当日発表資料より

地域の未来像と宿泊施設のあり方

後半はパネルディスカッション。近藤も進行役を兼ねて参加し、市内の宿泊施設や伝統産業の分野で活躍されている5名のみなさんと、地元産業との連携を通した新たな価値共創について意見交換をさせてもらいました。

kotonomusubi_seminar_guest | 京都市発表資料より
京都市発表資料より
  • 施設同士が連動して、京都での滞在の時間をより良いものにしていく視点が必要だと思う
  • より地域社会に開いた形で、地場産業の魅力をきちんと伝えていくホテルが増えていったらいい
  • 長く守り、繋がれてきた伝統文化や技術を次世代につないでいくために協力してとにかく面白いことをしていきたい

など、宿泊と伝統産業について、それぞれの視点からいろいろな意見が交わされる中で、近藤も以下のようにお話しさせていただきました。

よく知っているつもりのホテル周辺地域のことも、「6.5条会」でまちの詳しい人に案内してもらって、見て、感じると、今までとは違って見えてきました。そしてワクワクしました。自分たちのワクワクがゲストに伝わることで、よりよい滞在をお届けできると感じているので、そんな視点や姿勢を大事にしながら、ホテル同士、そしてホテルと地域、いろんなものをかけ合わせることでまちのよい未来に貢献していきたいです。

以上、ホテル事業部コミュニティ企画担当の近藤直希が、京都市産業観光局 観光MICE推進室主催セミナーで「宿泊施設と地域との関わり」や「ホテル カンラ 京都での実践事例」についてお話しさせていただいた内容の一部をご紹介しました。

UDSでは今後も、地域に根ざしたホテル企画・設計・運営を通じて、まちに寄与する取り組みを推進していきます。

この度は貴重な機会をいただき、ありがとうございました。

*セミナーの動画は以下にて公開されています。
https://www.youtube.com/watch?v=yNC5rGfVI7c