你好!
誉都思 上海事務所の藤本です。
これまでに引き続き、上海事務所での働き方について、様々な角度からお伝えできればと思います。上海は、日本と同じく梅雨シーズンですが、降雨量が少なく、すでに夏を思わせるほどの暑さです。私は、自宅と会社間の通勤にシェアサイクルのmobikeを使っていますが、オフィスに着いた頃には汗だくになっています。
さて、今回は「上海の最新ホテル事情」についてお伝えしたいと思います。
先日、北京にMUJI HOTEL BEIJINGがオープンしましたが、弊社では中国でもホテル開発に関わる機会が多くあります。事務所内では、新しいホテルがオープンすると話題に上がり、仕事終わりに視察を兼ねてホテルのバーに足を運ぶこともしばしばあります。
上海のホテルですが、簡単にその歴史をたどりますと、1850年代よりホテル文化が入り、1988年のHilton Shanghaiを皮切りに外資系ホテルが相次いで開業してきました。有名ホテルの開業は10年ごとに開業の波があり、2018年の現在もその波が押し寄せている状況にあると考えられます。今回は、ここ最近オープンしたホテルを中心に、紹介いたします。
The Waterhouse at South Bund
上海の観光エリア外灘南部にある、旧日本軍軍事施設を活用した全19室のブティックホテル。シンガポールを拠点とするディベロッパーUNLISTED COLLECTION: と上海を拠点とするデザイナーNeri&Hu氏による共作で、Neri&Hu氏が世界で活躍するキッカケとなった作品。既存建築を生かしつつ、モダンで温かみのある空間をつくり上げています。
The Sukhothai
続いて、先ほどのWaterhouseと同じデザイナーNeri&Hu氏が手掛けた最新ホテルを紹介します。外灘から少し西へ行った、商業で栄える南京西路エリアの複合開発の一部として開発された、全170室の5つ星ホテル。同ブランドは、タイ バンコクにアーバンリゾートホテルとして1991年に開業、2軒目を2018年上海にオープンさせました。Waterhouse 以降、より上品で現代的なデザインを追求しているNeri&Hu氏らしさが詰まった、現代中国のインテリアデザインを象徴する空間といえます。ちなみに、家具製作は、前回のブログでも取り上げた、日本人が立ち上げ上海を拠点とするStellar Worksが担当しています。
The Puli Hotel and Spa
次に紹介するのは、Waterhouseと同時期の2009年開業のアーバンリゾートホテルPuli。運営は、上海を拠点に4軒のホテルを展開するURBAN RESORT conceptsが行い、インテリアデザインをJAYA&ASSOCIATESが手がけました。中国の青レンガや骨董品・古家具など歴史的要素をアクセントとしながら、32mあるカウンターなどモダンなデザインで癒しの空間をまとめています。すでに開業して10年近く経ちますが、古びない洗練されたデザインで、ベンチマークとしてよく話に上がるほど社内での評価が高いホテルです。
Capella
続きまして、puliと同じデザイナーJAYA氏による最新作を紹介します。当ホテルは、世界7カ国8拠点に展開するCAPELLAブランドの三亚sanyaに続く国内第2拠点。上海フランス租界に残る石工門(上海版長屋建築)を街区ごと保存し、ホテル・サービスレジデンス・商業の複合施設として再開発し開業しました。インテリアデザインは、上海の黄金時代と言われる1930年代をモチーフとしながらもモダンな空間としてまとめられました。
The Middle House
次は、前出のSukhothaiと同じ開発区に昨年2017年開業した、SWIRE HOTELS系列170室のラグジュアリーホテル。イタリアンデザイナーPiero Lissoni氏による大胆ながらも洗練された、puliに通じる古びないデザインです。SWIRE HOTELSではこの他、隈研吾氏がデザインした北京三里屯のThe opposite house など、デザイン性の高いホテルを展開しています。
Bvlgari Hotel
次は、今年2018年ローマに拠点を置く世界的ジュエリーメーカー ブルガリによるホテル。これまでに、ミラノ・ロンドン・パリ・北京・ドバイにホテルを開業し、2020年にモスクワ・パリを、2022年に東京に開業予定のホテルブランドです。ブランドイメージの高級感を持ちながら、地域性や素材にこだわり上品にまとめられたホテル空間です。
AMANYANGYUN
上海郊外の明/清時代の有権者が建設した邸宅を10数年かけて修復増築し開業した、中国で4番目のAMANブランドのリゾートホテル。当時の環境を復元すべく1万本の植物を移植、邸宅の復元を進めました。インテリアデザインはKerry Hill Architectsが担当、伝統を尊重しながら、木を強調したミニマルアジアンスタイルでまとめられています。
Edition
今年、2018年オープン予定のEdition。当ブランドは、ホテル界の雄Ian Schrager氏プロデュースによるMarriott系列の高級ライフスタイルブティックホテルです。現在4拠点、London・NY・Miami・Sanyaが開業、東京には2020年にお目見えするようです。
以上、上海のホテルの現在について紹介いたしました。
東京と上海を比べると、数十年前は有名外資系ホテルの進出において、東京が優先されてきましたが、ここ最近、マーケットの急成長もあり上海、ひいては中国で先駆けてホテルをオープンする事例が幾つか見られるようになりました。アジア内での日本の立ち位置に変化が起きていることを、肌で感じる今日この頃です。
以上、少々長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございます。
再见!
Hotel List
- The Waterhouse at South Bund [2010-,19R] https://www.waterhouseshanghai.com/
- The Sukhothai [2018-,170R] https://www.sukhothai.com/shanghai/en
- The Puli Hotel and Spa [2009-,193R] https://www.thepuli.com/en/
- Capella [2017-,55R] https://www.capellahotels.com/shanghai/
- The Middle House [2018-,111R] https://www.themiddlehousehotel.com/en/
- Bvlgari Hotel [2018-,82R] https://www.bulgarihotels.com/ja_JP/shanghai
- AmanYangyun [2018-,47R] https://www.aman.com/resorts/amanyangyun
- Edition [2018予定,145R] https://www.editionhotels.com/shanghai/