先日、プロジェクトデザイン事業部執行役員の高橋佑策が、コクヨ名古屋ライブオフィスで開催されたセミナーに講師としてお招きいただきお話をさせていただきました。
コクヨさまではグループの事業会社5社を集約した「名古屋ライブオフィス」を名古屋駅隣接のJPタワー名古屋36階に開設されています。今回はそのオフィスの一角で「企業価値向上につながる不動産開発の事例」と題して、UDSが手がけてきた企業不動産の活用事例をそれぞれの企画の視点とともにお話させていただきました。
名古屋を代表する企業のご担当者の皆様に多数お集まりいただいた本セミナーでお話させていただいた内容の一部をレポートします。
■企業不動産 ×自社技術のコンテンツ化×新規顧客(ファン)づくり
RICOH FUTURE HOUSE
RICOHさまより、先端技術開発センターを構える海老名のまちの不動産活用のご相談いただいたプロジェクト。同社の印刷・加工のノウハウを生かした、食事している間にポスター、チラシ、カタログやフォトブックなどが作れるレストラン併設のプリントショップや、小学生向け科学教室&アフタースクールなどを設けています。プロダクトを体験できるコンテンツを入れ込むことで未来のファン作りにつなげ、かつ愛着のあるまちに還元できる提案をさせていただきました。実際に運営にも携わらせていただいています。(1Fレストラン「PUBLIE」と3階科学教室&アフタースクール「コサイエ」)
■企業不動産 ×沿線価値向上 ×暮らしの見える化
NODE UEHARA
東京・小田急線代々木上原駅前の低・未利用地を沿線価値の向上につながる場所に、とご相談いただいたプロジェクト。小田急線は海にも山にもつながっていて営業距離が長く、農業をはじめとする生産者も多いのが特徴です。この強みを「食」を通して生かしながら、「暮らす・つどう・つながる・はたらくの機能を複合し、魅力ある暮らしを見える化する」ことをテーマした施設を設けることでの沿線の魅力向上をテーマに事業化。こちらもUDSが自分たちで直接運営するこででコンセプトを実現しています。
■企業不動産 ×所有する意義 ×既存建物の再利用
ホテル カンラ 京都
少子化により空施設になった学校法人施設の有効活用プロジェクト。デザイン性の高いラグジュアリーホテルへ転用しながら、修学旅行生も受け入れることのできる設計や、ホテルのコンシェルジュが工芸や食など京都の文化を紹介する体験プログラムを取り入れています。低投資で集積性を最大化しながら、学校法人が保有する不動産としての意義を持たせた事例です。
■企業不動産 ×暫定利用 ×街のブランディング
代々木ヴィレッジ
将来再開発を予定している場所の有効利用プロジェクト。簡易的な建築による投資コストの抑制と、現在価値ではなくその先のまちの未来価値を向上させる視点で事業化していった事例です。
上記などに加えて、直近の事例もそれぞれのポイントとともにご紹介させていただきました。
名古屋ではオフィスが次々とできていますがそれでも足りない状況が続いているそうです。しかし、どんどん人口が減っていく今後、新規の開発、建築物はへり、既存のものも余ってくる中で、不動産の有効活用はますます課題になってくると思われます。
終わりに高橋は
”企業不動産の意義をどう考えるか。もちろん資産の点で収益性を向上するためのバリューアップも大事です。しかしそれだけではなく、その企業の事業や将来に向けての戦略に重ね合わせていくことで、意義が生まれてくるはず。そういった、将来に向けた長期的な視点で、企業にとって、保有する価値のある不動産活用のご提案をしていきたいと思っています”
とお話して締めくくりました。
なお、会場となったコクヨ グループの「名古屋ライブオフィス」が入居するJPタワー名古屋は、13階のオフィスサポートフロア「Season」(入居オフィスのみなさまにご利用いただける共有フロア)のデザイン監修・VI計画をUDSで担当させていただいたご縁があります。
「名古屋ライブオフィス」とともに新しいワークスタイル、ワークプレイスを実現している場を訪れさせていただき、私たちも大変刺激をいただいた時間となりました。
貴重な機会をいただきまして、ありがとうございました。