INBOUND LEAGUEを会場に全4回シリーズの『プロジェクト・デザイン・パターン(以下PDP)』ラボを開催しました。
UDSの創業者・梶原の企画のコツを32のパターンにした書籍を活用しながら企画のノウハウを学び、自身の実務に落とし込むことを目指し、ゲストを迎える講義やワークショップ、グループコーチングを行います。
「プロジェクト・デザイン・パターン」を学ぶ
初回はPDPの生みの親、慶應義塾大学SFC井庭崇准教授をお招きして、誕生秘話やその基本を学びます。
参加者は初対面同士ながらもPDPカードを使って、企画のコツを聞き出し合い、会場は大盛り上がり!ワークショップでは、お互いの経験を交換しながらパターンへの理解を深めていきます。
井庭先生が新しい分野に踏み込む時には、「面白くて、理にかなっていて、価値のあるもの」という、自身の企画の哲学に照らし合わせて選んでいるそう。
さらに「アイディアを重ね合わせれば重ね合わせるほど、一言で言えるようになる」と、ジェネレーター中川がUDSでのプロジェクト経験を語りました。
本屋B&B、八戸ブックセンターにみる本を使った場づくり
第2回のゲストはnumabooks代表、ブック・コーディネイターの内沼晋太郎さん。
内沼さんは下北沢で話題のビールが飲める本屋B&Bや、青森県八戸ブックセンターのプロデュースなどを手がけています。他に企画事例として、カフェでケーキとドリンクセットのように文庫本とドリンクをセットにしたメニューのプロデュースなども紹介。参加者はパターンに照らし合わせながら内沼さんの企画の立て方を分析するワークを。
会場となったINBOUND LEAGUEには内沼さんプロデュースの300冊のインバウンドライブラリーが。後半はライブラリーに移動して講師も交えての交流会を開催!
スペースのシェアリングエコノミー
第3回のゲストは遊休空間の活用、シェアリングエコノミーで知られる株式会社スペースマーケット代表取締役の重松大輔さん。
5年間大手企業に勤めた後、ベンチャー企業を経て、起業。大手企業時代からとにかく社外の人と会い、話をしながらアイディアの引き出しを増やしていたそう。
「良い企画を考え、進めていくためには相性の良い仲間づくりは必要不可欠」と、重松さん流の採用基準の紹介も。
ほかにも、人脈を豊かにする、海外を含め徹底して調べる、まずはやってみるという人には勝てないなど、重松さん流の企画のコツを、惜しみなく紹介いただきました。
グループコーチングと振り返り
前回までのゲスト講演を踏まえ、さらに実際のUDSのプロジェクトでパターンをわかりやすく紹介していきます。
たとえば「くずしのポイント」は建築だけでなく、運営のサービスにも取り入れられています。川崎のホステルON THE MARKSの支配人は、初めてのお客様にあえてカジュアルにくずして接することで、相手の求める距離感を測っているそう。
他にも「未来を織り込む」「アイディアの重ね合わせ」「ひとことで言う」「一緒につくる」など、UDSが大切にしてきた企画のパターンを実際のプロジェクトでの取組みと共に紹介。
グループワークでは、これまで学んだパターンを参加者自身の企画に当てはめながら深めていきます。
山口県からご参加いただいた方は、今回のラボを通して自身の企画の哲学を「おしゃれなのか、愛があるのか、Happyなのか」と定めました。地域性やターゲットから、自身の場合は必ずしも「かっこいい」が正解ではなく、もっと愛着の湧きやすい言葉を、という発想です。
最後に、PDPの活用例として、こんな意見も。
一日の初めにカードを引き、そのパターンを意識して1日を過ごしてみる
一日の終わりに「このパターン今日やったな」とチェックするのに使いたい
PDPを日常のルーティーンに取り入れるための面白いアイディアですね。
企画の立て方を学ぶ『プロジェクト・デザイン・パターン』ラボ。第3期もぜひご期待ください。
『プロジェクト・デザイン・パターン』ラボ 第2期 開催概要
ジェネレーター: 中川敬文(UDS株式会社 代表取締役)
第1回 2017/11/30(木):「プロジェクト・デザイン・パターン」
ゲスト:井庭崇さん
(慶應義塾大学 SFC 総合政策学部 准教授、株式会社クリエイティブシフト 代表取締役)
第2回 2017/12/14(木):「本屋B&B、八戸ブックセンターにみる本を使った場づくり」
ゲスト:内沼晋太郎さん(numabooks代表)
第3回 2018/1/11(木):「スペースのシェアリングエコノミー」
ゲスト:重松大輔さん(株式会社スペースマーケット代表取締役)
第4回 2018/1/25(木):グループコーチング・振り返り